加藤ヒロ 公式サイト

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2018.06.27

無力さ。。

月曜日、、梅雨の合間の晴れ間。

朝から日本列島は、南海上から吹き込んだたっぷりの湿気を含んだ空気と、夏の序章を彷彿とさせる熱風に覆われた。

朝、玄関を出るなり確実に前日までの空気とは違うことを肌で感じる。

一つの季節の変わり目というやつだ。

いつもはスーツの上着を着込んだまま車に乗り込むが、この日はさすがに上着は脱ぎ捨てるように助手席へ。

エンジン始動して、早く室内のクーラーが効き始めることを願う。

会社近く。信号待ちの交差点。

自転車に乗った通勤途中なのか、急いで自転車に乗る若い女性。。

その女性が、横断歩道を左から右に横切っていく。

すると、横断歩道の途中にある中央分離帯から続く小さな段差に差し掛かった時。。。

よほど急いでいたのか、、それとも自転車の操縦が不慣れなのか、直角に自転車の前タイヤがその小さな段差に当たってしまった。。

自転車の前方は衝撃を受け、その衝撃で前かごに入れてあったカバンが跳ね上がって道路上に落ちる。

すると、そのカバンの下にでも敷いていたのであろうか、数十枚の書類らしき紙が、生暖かい熱風に煽られて横断歩道の上に散乱してしまった。

信号は、もう点滅状態。

女性は、慌てて自転車を止めてカバンを拾うものの、書類はそこそこ広範囲に広がって落ちてしまったので、短時間で拾うのは無理と判断。

それこそ、信号が変わって動き出す車に頭を下げてでも、10秒くらい止まってもらって拾ってしまえばいいのに、、ハラハラしながら様子を見つめる。

でも、その女性は横断歩道の信号が赤に変わるのを見計らって、横断歩道を渡りきり、散らばってしまった書類を不安そうに見つめて立ちすくんでいるだけ。。

ああ、、かわいそうに。。

そこに、青信号に変わって勢いよく反対方向の三車線を自動車が走り抜けていく。

そして、自動車が走り抜ける度に、 散らばった書類は無情にも空中に舞い上がって、さらに彼女から離れた場所へと運んでいく。

その事態に気付いた数台の車は、書類の上を走り抜ける時にかなり減速して書類を踏まないような心遣いを見せていたが、、、何よりも先頭の車数台がお構いなく速度を上げて走り去っていったことで、書類の帰還は絶望的と思われた。

彼女も、、、もう半分以上諦め顏だ。。。

そうしているうちに、右折専用レーンでその様子をみていた僕の前の車も、右折専用信号が青に変わると同時に動き出す。

とても気の毒な気持ちのまま、僕も車でその場を立ち去ってしまった。。。

再び横断歩道の信号が青に変わり、彼女は無事に書類を拾えたであろうか。。

場所は、まさに皇居周辺で駐停車禁止のエリア。。

できることなら、僕も車を停めて書類を拾うのを手伝いたかったところだが、、、

後ろ髪を引かれる思いで、その場を走り去る。。

あの書類は、車のタイヤの跡がついても大丈夫だったのか。。

破れても読めれば大丈夫なものだったのか。。

そもそも、回収できないままに遠くに飛んでいった紙もあったのだろうか。。

それが、万が一機密保持の対象になっている重要な書類だろすれば、、、。

心配すれば、キリがない。。

ああ、、見ているだけの無力さって、、本当に虚しさしか残らないな。

できることなら、自転車を運転する時の段差を越える時の前タイヤのさばき方から教えてあげたいくらい。。

あと、書類はカバンに入れて、ちゃんと仕舞っておくことだね。。

そんな、、無力な、、1週間の始まり。。。

そう、、2018年の、夏の始まり。。。
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