加藤ヒロ 公式サイト

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2019.01.13

ナイスナイスナイス

年も押し迫った12月の中旬。。。久しぶりに村上春樹の小説を読んだ。

作品は、「羊をめぐる冒険」の続編である「ダンス・ダンス・ダンス」。

「羊をめぐる冒険」は、村上春樹の小説の中でも最も面白いと思った作品の一つ。

デビュー作からの青春三部作と呼ばれる「風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」は、主人公「僕」の目を通して物語が展開されるが、その「僕」に僕自身自分を投影してしまいそうになるくらい読む度に感情移入してしまう。

だから、読み始めて「ダンス・ダンス・ダンス」がその続編だと知って、その展開にとても興味が湧いてしまい、僕にしては短時間で上下巻読破してしまった。

作品は、日本がバブル景気へと突入する頃の1980年代の半ばを舞台にしている。

作品の中で、急成長する資本主義経済に対する批判をはじめ、自分の世界を通り過ぎては消えてゆく人々に対する空虚感、そして孤独感が見事に描かれている。

ストーリー的には、「羊をめぐる冒険」の方が個人的には面白かったと感じたが、作家としての世界観とか、世の中に対する造詣の深さとかは、それまでの作品を遥かに凌ぐ描写能力が発揮されているなあと、とても深く感心した。

そう、上から目線で申し訳ないが。

それにしても、今回の物語で出てくるホテルの中にある、真っ暗闇の空間。。

ハワイで主人公が迷い込んだ数体の人骨があったビルの部屋。。

現実の世界とは懸け離れた空想の世界??が混在していて、読んだ後もとても謎が残る物語だ。。

一体、あの現実からは考えられない世界は、どう整理すればいいんだろう。

謎だ。。

その謎と同じく、読み終わった後で頭に残ったのが「ダンス・ダンス・ダンス」というタイトルの違和感。

確かに、作品中ではダンス、つまりは「オドル」というキーワードが重要な局面で出てくる。

でも、なんでそれを三つ続けているのか、、と。

ダンスという言葉を三つ続けることで「オドリツヅケルンダヨ」というキイワードが表現されているのかな。。

と、思って調べてみたら、ザ・デルズという古い黒人バンドの歌から取ったみたい。

しかも、書き始める前にすでにタイトルは決まっていたとか。。

そんな「ダンス・ダンス・ダンス」の響き、、どこかで聞いたことがあるなあ、、、、どこでだろう。。

と思ってたら、、、

あっ「ナイスナイスナイス」だ!

「ナイスナイスナイス」とうのは、競馬ファンなら知っていると思うが、1990年前後に活躍した競走馬の名前。

ちなみに僕は競馬などやったことはないし、テレビで競馬を見ることもない。

そんな僕がなんでナイスナイスナイスの名前を知っているのかって??

それは、現役時代に実況アナウンサーが「来たのはナイスナイスナイスだあ!」と絶叫しているのをテレビで観た事を未だに覚えているから。

さぞかし強かった競走馬なんだろうと記録を調べてみたら、、

あれ?

あれれ?

たった4勝しかしていない。

しかも、GIで勝ったこともない。

なんで、そんな馬の名前を僕が覚えているのか。。。

謎だ。。

物語で出てくる暗闇の空間とか人骨のある部屋よりも、、謎だ。。

不思議だなあ。。
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