加藤ヒロ 公式サイト

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2020.01.21

撫で肩のシンガー

プロゴルファーやフィギアスケートといったスポーツ選手の場合、コーチが果たす役割がとても重要だと言う。

誰でも上手く出来ている時は、誰からも何も教えてもらわなくてもちゃんと出来たりするものだが、やがて調子が狂ってしまい、ちゃんと出来ていた時から何がどう変わってしまい、元の良かった状態に戻すにはどうすればいいのか、という点を的確にアドバイスしてもらえると言う意味で、コーチの果たす役割はとてつもなく大きいと言うのだ。

それがちょっとしたフォームの乱れが原因だったりするみたいで、とても繊細なことらしい。

常に正しいフォームで出来ていればいいが、人間なので100%いつも完璧な姿勢やフォームでいるなんてことはあり得ない。

スポーツって大変だな、と他人ごとのように思っていたが、、、実は歌を歌うシンガーにも同じことが当てはまると言う。

ついこの間のこと。

忙しい事を理由に2ヶ月近くサボっていたボイストレーニングへ。

自分では日課にしている発声練習はやっていたし、その間に何本もライブをこなし、レコーディングもやった。

そりゃ調子の良し悪しは日によってあるものの、昔に比べれば声が出る日と出ないの差は明らかに小さなものになってきたという自負はある。

つまりは、自分の中では歌を歌う行為自体の平均点がそれなりに上がってきた感覚があると言うこと。

そんな僕が先生の前で歌い始める。

そこで先生、、僕の歌う姿勢を見るなり一言。

「肩が上がってるよ。特に右肩が。」

え、、と鏡の中の自分をよく見ると、、確かに右肩が上がっている。

おそらくギターを弾く時のストロークを繰り返すうちに、知らず知らずのうちに右肩に力が入って上がってしまっていたみたいだ。

背筋を伸ばし、胸を左右に広げるイメージで息を吸い込んでから両肩を持ち上げる。

そこから、息を吐きながら肩をストンと落として脱力する。

それを何度か繰り返して、やっと歌を歌うために必要な正しい姿勢が出来上がる。

それを何度かやってみる。

それでも「まだ、右肩が上がってるね。」と。

意識して右肩を下げる。

半ば力を入れて強引に右肩を下げないと下がらない。

こんなに肩を下げても大丈夫か??

ただでさえ僕は撫で肩なのに、取り返しのつかないようなとてつもない撫で肩になってしまうではないか、と心配する。

僕の中では、バブル時代の全盛期にみんな肩パット入れて怒り肩にするのがかっこいいというイメージがまだ強く焼き付いているのに。

そう、そのイメージに反する事をやってていいのか。。。

まあ、撫で肩でもトム・クルーズみたいにカッコいい人もいるし。。

そんなどうでもいい事を考えながら、何とか肩を下げる。

下げる途中で右肩から肩甲骨にかけてビリビリと電気が走る。

痛てて・・。

ここまで下げると、結構な撫で肩だ。

僕はここしばらくの間、肩の力を抜いているような気持ちになっていたけど、実は全然力が抜けていなかったことらしい。

そんなこんなで、なんとか肩を下げることができた。

そして、正しい姿勢でちゃんと歌詞の合間に息を吸う事を意識すると、、なんと、、苦労して満足に歌えなかった曲が楽に歌えるではないか。

いやあ、コーチって凄いな。

歌の先生曰く、世界的なシンガーになると日常生活をずっと共にし、正しい姿勢がキープできているかを常にモニタリングする専属コーチを付ける人もいると聞く。

姿勢って大切だし、繊細なものだし、、、レッスンには定期的にいかないとダメってことだな。

サボっちゃダメと。

ハイ、また一つ勉強になりました。
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