加藤ヒロ 公式サイト

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2020.01.28

置いてけぼりの午後

関東甲信越の山沿いを中心に積雪を記録したこの日、大阪の空は朝から晴れ渡っていた。

テレビの画像に映し出される雪景色とは裏腹に、外の気温は真冬とは思えないくらい上昇し、どこか春の気配さえをも感じさせる陽気だ。

その前の週の金曜日、名古屋でのラジオ収録を終えた僕は、翌日の大阪でのツアーライブのためラジオ収録に集結したメンバーを車に乗せて大阪に移動。

そして、予定通り土曜日の夜に北浜・雲州堂でのライブを無事に終えることが出来た。

ライブが終わると、僕はライブ直前の数日間控えてきたアルコールを解禁する。

直後の打ち上げで、最初に口にするビールの味は格別だ。

そんな感じで、ライブが終わると束の間の休息が訪れる。

そして、すぐまた元の日常が始まる。

時間は待ってくれない。

月曜日は朝から電話会議に追われ、頭の中では決算のこと、予算のこと、人事評価のこと、今後の会社の方針のこと、、、

怒られるかもしれないけど、普段あまり考えないことが頭の中でグルグルと渦を巻いてやまない。

そんな状況に僕の心が穏やかであるはずもなく、ライブ後の憔悴した心具合と相まって、最低限のこと以外にやる気が全く失せてしまった。

そんな時は、何もやらない方がいい。

気持ちが再び重い腰を持ち上げ、動き始めるのをじっと待つ方が得策だ。

午後になり、朝はあんなに晴れ渡っていた空もどんよりと曇り空へと変わり、今にでも雨が落ちてきそうな気配。

そんな中、椅子に座ってただひらすらギターを奏でる。

繰り返すカッティング。

技術が未熟な僕のカッティングでは、腕を振り落とす度に音色が変わる。

ピックの角度や力の入れ具合、カッティングのリズムにスピード。。。ギターのポジショニング、右肩の位置。。

色んな要素が絡まってギターが音を紡ぎ出す。

心地よい音が出たと思ったら、その次には顔をしかめたくなるような鈍い音が出る。。。

思えば、日常も似たようなものか。

綺麗な音色を奏でるように、上手くいく日もあれば、顔をしかめたくなるくらい何をやってもダメな日もある。

ただただ、そんなことをぼんやりと考える午後。。

何もやらない午後。

時間は待ってくれないけど、置き去りにできるものなら僕をこのまま置いていけと、、過ぎ行く時間に手を振ってみた。

そんな日があっても、、いい。いや、ないとダメかもね。
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