ラジオの収録を終えた翌日、この日も朝から晴れた空の下、東へと車を走らせる。
相変わらず新幹線には乗らない、車移動の生活が続く。
おかげでこの半年に走行距離は格段に伸びた。
僕は高速道路から目に映るフロントガラス越しの景色を眺めながらのドライブが大好きだ。
だから車移動が苦にならない。
気のせいか、今年は高速道路の両脇に連なる、なんてことない山々の紅葉がやけに綺麗に映る。
例年であれば、12月の中旬ともなれば木々の葉っぱは枯れ葉となってその枝から散ってしまっているはず。
そんな寂しい景色になるはずの季節だが、今年は秋が長いのか??、ほぼ全ての木々に元気な葉っぱがまだ残されているようだ。
連なる山々の色のベース色は、燻んだ杉林の深緑色だ。
その燻んだ深緑が広がる中腹には竹林が点在し、僅かに黄色味がかった緑に変色している。
そして、広葉樹が集まる一帯は、その大きな葉をオレンジに近い褐色に染めている。
遠目で見ていると、なんだか昔の太陽ホエールズのユニフォームの色合いに見える。
綺麗と言えば綺麗なんだけど、、なんともインパクトに欠ける景色だ。
その中に、色鮮やかに紅く染まった紅葉の木が映えるように浮かび上がると、紅葉の景色は一枚の絵画として成立する。
そんな景色を見ながら車を走らせる。
新東名の清水PAを超えた辺りから新富士ICまでの区間は、フロントガラス越しに富士山をほぼ正面に目にすることが出来る。
その優雅に聳え立つ富士山の姿は圧巻であり、何よりも美しい。
しかし、山頂にほとんど積雪が確認できない。
11月の始めの頃は白く冠雪していたのに。
それにしても、新東名ができて随分と車での移動も楽になった。
感覚的には、昔の東名を走って東京・名古屋を往復することと比較すれば、所要時間もかなり短縮され、道路もゆったりしている為か感じる疲労度は昔の半分くらいで済む。
何よりも見える景色が素晴らしい。
左側の走行車線には、大きなトラックが連なって走っている。
僕は追い越し車線に出てその大きなトラックの塊たちを追い越していく。
「競走馬輸送中」。
そうか。。競走馬も全国各地のレースに出る為に長い距離を移動してるんだ。
週明けから日本列島の空は寒気に覆われ、一気に気温が下がるみたいだ。
これでまた富士山の山頂も真っ白に冠雪することだろう。
競馬も年末にかけて開催される数々の重賞レースに向けて盛り上がるに違いない。
お馬さん達もお疲れ様だ。
いつもの12月と変わらない風景へと移り変わっていく。
いつもと違うのは、忘年会で盛り上がらない繁華街だけか。。。
天気図の所々に雪マークが貼り出されれば、いよいよ、寒くて長い冬が、、、始まる。
※ 写真は11月初旬の富士山。
